この記事はこんな人におすすめ
- せっかく資料を作っても毎回上司にダメ出しされる…
- ダメ出しが細かくて、ただの好みな気が…
- 仕事を早く終わらせて、もっとやりたいことに時間を使いたい…
せっかく時間をかけて作った資料なのに毎回ダメ出しされてやり直しに追われる日々…。
やりたくない仕事はさっさと終わらせて、やりたいことにもっと時間を使いたいですよね?
筆者はとある外資系コンサルティングファームに転職したのですが、はじめはダメ出しの嵐で正直精神が病みそうに…。
そこからは上司やクライアントのフィードバックを受けつつ、書籍やネット検索で情報を漁りながらトライ&エラーを繰り返す日々。
おかげさまで、今ではやり直しの手間がほとんどゼロになりました。
かなり憂鬱だった資料レビューの時間も今では緊張せず臨めるように。
実は資料作成にはコツがあり、コツさえ押さえればやり直しを激減できるんです。
ということで、この記事では筆者がたどり着いた資料作成のコツを以下の3つに絞って解説します。
- いきなり資料を作り始めない
- 資料レビューで一発勝負しない
- レビューは中身を説明しない
これらのコツを押さえるだけで、上司の反応が変わり精神的にも余裕が生まれるはず。
「じゃあどうすればいいか?」も合わせて解説しているので、ぜひ最後までご覧くださいね。
ダメ出し/やり直しを減らす資料作成のコツ3選
①いきなり資料を作り始めない
【事前にやるべき5点】
例えば上司にとある資料作りをお願いされた場合、いきなりパソコンに向かってカタカタ打ち始めてませんか?
コレ…NGです!
資料を作り始める前にまずは次の5点を確認、整理しましょう。
あいまいのまま資料を作り始めてしまうと、やり直しのリスクがどんどん大きくなっていくので必ずやること!
- 資料の目的は?
- 資料はどんな人に見せる?
- 相手にどうなってほしい?
- 資料で何を伝えたい?
- どんなストーリーで伝える?
順番に説明しますね。
資料の目的は?
目的があいまいな資料作成は高確率でやり直しになります。
実際に筆者のダメ出しではじめに多かったのが「資料の目的と内容がズレている」でした…。
報告や説明、提案など「何のためにその資料を作るのか?」を明確にすることから始めましょう。
資料はどんな人に見せる?
目的が決まれば資料を見せる相手も決まってるはず。
次に押さえるのは「どんな人?」です。
例えば同じ資料でも、
- 年齢
- 役職
- これまでのキャリア
- 業務知識
- 保有スキルや資格
など、見せる相手のバックボーンの違いにより伝わりやすさがまったく変わってきます。
つまり、見せる相手によって資料の内容を変える必要があるってことですね。
なので相手が「どんな人なのか?」は確実に押さえましょう。
相手にどうなってほしい?
次は資料を見せることで「相手にどうしてほしい? or どうなってほしい?」(=ゴール)を決めましょう。
例えば、
- 報告
-
起こった「事象、原因、対策」を伝えて対策の妥当性を判断してもらう
- 説明
-
知ってほしいことを相手に理解してもらう
- 提案
-
やってほしいことを伝えて相手に動いてもらう
とかですかね。
ゴールを具体的にイメージすることで、より目的からブレない資料になります。
相手にも伝わりやすい資料になるので、かならず「相手に求めること」を明確にしましょう。
資料で何を伝えたい?
資料で伝えたいことを一言で表現してみましょう。
いわゆる「結論」とか「メッセージ」と呼ばれるものですね。
例えば、
- 報告:◯◯が発生したが問題なし
- 説明:来期から変更となる◯◯は全部で3つ
- 提案:御社はこれから◯◯すべき
などなど。
どんなストーリーで伝える?
伝えたいことが決まったら、それをどうやって伝えるか?(=ストーリー)を考えましょう。
ストーリーには伝えわりやすいと言われる型があります。
本記事ではよく使われる型をいくつか紹介します。
まずはこれらの型をベースに資料の構成を組み立ててみましょう。
- 概要 ⇒ 詳細 ⇒ まとめ
- 問題 ⇒ 原因 ⇒ 対策
- 背景 ⇒ 目的 ⇒ 課題 ⇒ 解決策
- 結論 ⇒ 理由 ⇒ 具体例 ⇒ 結論
- 結論 ⇒ 根拠① ⇒ 根拠② ⇒ 根拠③ ⇒ 結論
- 結論 ⇒ 事実 ⇒ 判断基準 ⇒ 判断結果 ⇒ 結論
伝える内容に合わせて複数の型を組み合わせるケースもでてくるはず。
- 資料を作る背景や目的は?
- 資料を見るのはどんな人?
- 資料を見た相手に何をしてほしい?
- 資料であなたが伝えたいことは?
- どんな順番で説明したら分かりやすい?
②レビューで一発勝負しない
【段階的レビュー】
筆者は一発勝負を挑んでよく玉砕してました。笑
資料を作り上げていざ上司にレビューしてもらったら「そもそも資料作成の目的がズレていた」とかあるあるでしたね…。
スキルが上がれば一発OKも増えますが、はじめは段階的にレビューしてもらいましょう。
やり方は次の3ステップがおすすめ。
資料作成の目的、見せる相手、ゴールを関係者とすり合わせる
資料のメッセージやストーリー、パワポであればリード文をレビューしてもらう
資料全体をレビューしてもらう
お気づきの通り、
コツ①で解説した5つのポイントのうち、はじめの3点を「ステップ1」で、残りの2点を「ステップ2」でレビューしてもらう流れになっています。
実は資料のやり直しでダメージが大きいのは、ステップ2までに確認する内容がズレている場合なんですね。
本格的に資料を作り始める前にステップ1と2を挟むことで、ズレた内容を書いてる時間とそのあとにやり直す時間を大幅にカットできます。
③レビューは中身を説明しない
【大事なのは意図】
ここではステップ3でレビューしてもらうときのコツを解説します。
ステップ3で見られるのは「資料の目的や見せる相手、メッセージ」と資料の中身がズレてないか?です。
たまに資料に書いていることをそのまま読んで説明する人がいますが、はっきり言ってこのやり方はもったいない…。
けっこう大事なことなのですが、実は同じ資料であってもどのように説明するかでレビュー結果が変わってしまいます。
この違いがどうやって生まれるかというと「事前にすり合わせた基準」で相手に判断してもらえたか?なんですね。
本当は事前に握った基準で常に見てほしいところですが、レビューを進めていくなかでレビューする側もだんだん判断基準があいまいになってきます。
「そのツッコミ、あなたの好みでは?」ってなってる人は特に気を付けたいところです。
相手に期待しても仕方ないので、まずは自分でできることをやりましょう。
ということでレビューするときは、
資料の内容が事前にすり合わせた目的やゴール、読む人にマッチしていることを「意図」という形で相手に伝えてくださいね。
ちなみに筆者がよく使うフレーズは
「ここのスライドでは◯◯ということを伝えたいので、◯◯という表現にしています」
とかですね。
相手にも「考えて作っていること」が伝わりやすいので、良かったら使ってみてください。
資料作成後のチェックポイント7選
資料がひと通り完成したら、レビューを受ける前に次の7点をチェックしましょう。
- 資料の目的とストーリー(構成)がマッチしているか
- ストーリーが繋がっているか
- 資料全体や各スライドで伝えたいことが1つに絞れているか
- 読む人の知識レベルに合った表現になっているか
- ゴール達成に必要な情報がすべて揃っているか
- 事実として書いている内容に誤りが無いか
- 誤字脱字や短くできる文章が無いか
まとめ
この記事では資料作成のダメ出し/やり直しが激減するコツ3選を解説しました。
あらためて解説した内容をまとめます。
- ①いきなり資料を作り始めない
【事前にやるべき5点】 -
- 資料の目的は?
- 相手にどうなってほしい?
- 資料はどんな人に見せる?
- 資料で何を伝えたい?
- どんなストーリーで伝える?
- ②レビューで一発勝負しない
【段階的レビュー】 -
- ステップ1:事前確認
資料作成の目的、見せる相手、ゴールを関係者とすり合わせる - ステップ2:目次・構成確認
資料のメッセージやストーリー、パワポであればリード文をレビューしてもらう - ステップ3:本文確認
資料全体をレビューしてもらう
- ステップ1:事前確認
- ③レビューは中身を説明しない
【大事なのは意図】 -
資料の内容が事前にすり合わせた目的やゴール、読む人にマッチしていることを「意図」という形で相手に伝える。
- 資料作成後のチェックポイント7選
-
- 資料の目的とストーリー(構成)がマッチしているか
- ストーリーが繋がっているか
- 資料全体や各スライドで伝えたいことが1つに絞れているか
- 読む人の知識レベルに合った表現になっているか
- ゴール達成に必要な情報がすべて揃っているか
- 事実として書いている内容に誤りが無いか
- 誤字脱字や短くできる文章が無いか
それでは、あなたの快適なビジネスライフを応援しています!
P.S.
資料レビューで上司の当たりが強い場合、実はあなたの問題ではないことも…。
- 上司との関係が上手くいってない
- そもそも上司が否定的
- 社風が実はあなたに合ってない
など異動や転職を考えたほうが良いケースですね。
もしも人間関係に問題を抱えているのであれば、手遅れになる前に会社の窓口や身近な人に話してみましょう。
ただし上司や同僚と相性が悪い、などの人間関係はどの会社でも起こる問題なので、人間関係を理由に転職するのはあまりおすすめしません。
とはいえ「社風になじめない」や「今のライフスタイルを変えたい」など、転職がプラスに働くのもまた事実です。
実際に筆者も社風になじめず1年ちょっとで辞めた会社もありますが「すぐに辞めて良かった」と今でも心から思ってます。
意外と気づいてない人が多いですが、会社を辞めるまではリスクゼロです。
転職に不慣れな人は「転職が頭をよぎったら考えるべきたった1つのポイント【具体例あり】」をどうぞ。
すでに転職活動を進めてるって人は「【保存版】3回転職したITコンサルの失敗しない転職活動の進め方」がおすすめですよ。
必ず成功する転職のやり方はありませんが、大事なのは失敗しやすいやり方を避けることだったりします。
<プロフィール>
- キャリア10年以上のITコンサルタント
- 東証プライム企業やITベンチャー、総合系外資コンサルを経て2022年に独立
- 40代のセミリタイアに向かって「節税 × 投資」で資産作り中