リモートワークの普及により面接のオンライン化も進みました。
世の中ではWEB面接のさまざまなマナーや注意点が溢れていますが、全て気を付けた方がいいんでしょうか?
答えは「No」です。
筆者は現場マネージャーとして、たまにオンラインで面接していますが「そんなこと気にしなくてもいいのに」と思うマナーもちらほら。
転職を目指す人が形だけのマナーに囚われることなく、もっと本質的なことに時間を使えるようになれば、と思い本記事を書きました。
この記事では「世の中で語られるオンライン面接のマナーがホントに大事なのか?」面接官の目線で解説します。
本来のマナーは相手を不快にさせない心遣いのはず。
でもマナーを守ること自体が目的になっている人もいますよね。
これは筆者の意見に過ぎませんが、形だけのマナーやルールにこだわる人が集まる会社はやめた方がいいです。
なぜならムダなルールでガチガチに縛られて、あなたのやる気や主体性が奪われてしまうからですね。
本記事を読んで「形だけにこだわるイケてない会社」を遠ざける参考にしてもらえれば幸いです。
<プロフィール>
- キャリア10年以上のITコンサルタント
- 東証プライム企業やITベンチャー、総合系外資コンサルを経て2022年に独立
- 40代のセミリタイアに向かって「節税 × 投資」で資産作り中
転職の面接官が気になるWEB面接のマナー5選
本記事で取り上げるWEB面接のマナーは次の5つです。
- マナー①:相手が接続を切るまで待つ
- マナー②:バーチャル背景はNG
- マナー③:カンペは絶対にNG
- マナー④:目線はカメラ
- マナー⑤:スーツ着用が無難
順番に解説しますね。
マナー①:相手が接続を切るまで待つ
まずは軽いところから。
これは電話の名残りでしょうね。
たしかに話した後に食い気味で接続を切られると「ん?」って思うかもしれません。
個人的には失礼というよりも「そんなに急いで切る必要ある?」の違和感が強いんだと思います。
とはいえ、わざわざ相手が切るのを待つ必要はありません。
もし相手も待ってたらお互い接続を切らずに変な間が生まれてしまいますよね。笑
面接が終わったあと相手に挨拶をしたら、ひと呼吸置いて自然な間で切りましょう。
マナー②:バーチャル背景はNG
さまざまな媒体でバーチャル背景がNGとされています。
主な理由は面接官に次のような印象を与えるからとのこと。
- 部屋が汚いのでは
- 何か隠さないといけないものがあるのでは
- 部屋を片付ける手間を省きたいのでは
- 見られて困る部屋なんだな
…世の中の面接官はバーチャル背景ってだけでホントにこんな印象を持つんでしょうか?
少なくとも筆者はバーチャル背景に悪い印象をまったく持ちません。
むしろバーチャル背景というだけでここまで想像する人の方が嫌じゃないですか?
自分自身が消耗してしまうので、事実ではなく想像で物事を判断する人とは距離を置きたいものです。
…少し話が逸れましたが、むしろバーチャル背景を使ってイケてない会社を省きましょう。
あとは「バーチャル背景の画像をどうするか?」問題ですが、ポイントは「相手に余計な情報を与えない」ことかと。
余計な情報を与えてしまうと、面接官があなたの話に集中できなくなるからですね。
クリエイティブ要素など、バーチャル背景を使ってアピールしたいことがないのであれば、白無地あたりで十分でしょう。
すごく個人的な面接官目線で言うと、ぼかし背景は後ろが気になるので、できれば避けてもらえると嬉しいです。笑
マナー③:カンペは絶対にNG
相手にすぐバレるのでカンペはNGと言われているみたいです。
面接官目線で言うとカンペは使い方次第だと思います。
面接で大事なのは会話のキャッチボールをスムーズにできるかです。
会話をスムーズにできるのであれば、カンペを見てることに気付いても筆者は関係ありません。
カンペを読み上げるように話されたら違和感を感じますが、こちらの聞きたいことを分かりやすく返してくれるのなら問題なし。
「カンペが良いのか?悪いのか?」よりも「聞かれたことに分かりやすく答えるには?」の視点で考えるのが本質的かと思います。
マナー④:目線はカメラ
オンライン面接のマナーとして、どの媒体でも語られていることですね。
相手から「目を見て話していない」と思われるので「画面の相手ではなくカメラを見ながら話しましょう」とのこと。
どうやら対面で話すときは相手の目を見て話すので、オンラインでも目を見て話しているように振る舞おうって話みたいです。
…これは正直、カメラを見る余裕があればぐらいで良いのかなと。
なぜなら面接で大事なのは「あなた自身のことが相手に伝わるかどうか」だからですね。
カメラを見ることに気を取られて会話に集中できなければ本末転倒です。
面接官は常に意識してカメラを見てると思いますか?
少なくとも筆者はいちいちカメラなんて意識していません。
実際に働いてる場面でもリモート会議中にカメラを見ながら話す人なんていないでしょう。
「面接のときだけカメラを見ましょう」と言われたらそれまでですが、こんなことにこだわる会社にあなたは行きたいですか?
「面接中にどこを見るか?」よりも
・自分の内面を深く理解する
・相手に伝わりやすい話の構成を考える
・説得力が増すエピソードを練る
など「何をどう話すか?」を大事にしましょう。
マナー⑤:スーツ着用が無難
どの媒体でも当然のように語られますが「スーツの着用が無難」は鵜呑みにしない方がいいです。
なんだったら「スーツの着用がマナー」に物申すためにこの記事を書いたといっても過言じゃありません。笑
実際に面接でスーツの着用を義務付ける会社はほとんど無いでしょう。
メールなどの案内のなかで「服装に指定はありません」だったり服装に関する記載が無かったりなどが多いかと思います。
記載が無い場合は念の為に問い合わせてもいいですが、おそらく「スーツ着用で」とはならないはず。
そんなときは応募者の判断に任されるわけですが、あなたはどうしますか?
……
筆者の考えは次の通り。
- スーツが嫌なら私服にする
- どちらでも良いなら面接官の服装を予想して合わせる
このどちらかで問題ありません。
ムダが嫌いで合理性を大事にしたい人はあえて私服を着ることで「WEB面接だろうとスーツ一択」会社を外すことができます。
面接官に合わせる場合は社風やその会社で働く社員のキャラクターを事前に把握しておきましょう。
面接官が私服で自分はスーツだと「うちの社風には合わないかも」と判断される可能性もあるのでご注意を。
ちなみに1番最悪なのは上半身だけスーツで下が私服のパターンですね。笑
落ちたものを拾ったり「近いから少し下がって」と言われたりなど、下半身が見えてしまうリスクを考えるとやめた方がいいです。
もしバレたらどんなに良いことを言っていても一発で不合格でしょう。
バレたことに気付いて驚異的なリカバリーを見せられたら分かりませんが…。
……
実際に筆者が面接官をしたときはスーツを着ている人と私服の人がいました。
筆者の場合は私服だからNGの判断を一切していません。
清潔感のある服装であれば私服でも問題ないと考えています。
ただあまりに個性的だと服装の方が気になって話が入ってこなくなるので、相手に余計な情報を与えず清潔感を与えるぐらいの服装が相手に優しいかと。
もし私服が原因で不採用になる会社だとしたら、
- 本質よりもルールなどの形にこだわる
- ルールに縛られるので硬直的
- 柔軟な対応ができない
- 時代の変化についていけない
などのリスクが高まるので、むしろ私服を着ることで危ない会社を避けるのもアリですね。
まとめ:WEB面接でホントに注意するべきは?
今回は世の中で語られているオンライン面接のマナーについて、面接官の視線でツッコミを入れてみました。
あらためて本記事で取り上げた内容をまとめます。
- ①相手が接続を切るまで待つ
-
相手が切るのを待つ必要なし。
相手に違和感を与えない程度にひと呼吸置いて接続を切ろう。
- ②バーチャル背景はNG
-
NGではない。
世の中の情報に踊らされず、相手に余計な情報を与えない程度のバーチャル背景を使おう。
- ③カンペは絶対にNG
-
相手に違和感を与えなければカンペ自体はOK。
大事なのは会話のキャッチボールをスムーズにできるかどうか。
- ④目線はカメラ
-
カメラを見るのは余裕があればでOK。
カメラよりもまずは「何をどう話すか?」にこだわろう。
- ⑤スーツ着用が無難
-
ホントに無難なのか怪しいところ。
思考停止せずに自分のスタンスに合った服装で面接に臨もう。
マナーの本質は相手に不快を与えない心遣い。
あくまでも個人的な見解に過ぎませんが「世の中で語られているマナーが唯一の正解ではない」とあなたに伝われば嬉しいです。
とはいえ、WEB面接ならではの注意点があるのもまた事実。
WEB面接に慣れてない人は「【オンライン転職】面接官が思うWEB面接の失敗をさけるコツ7選」もぜひご覧ください。