プログラミングスクールの失敗しない選び方を簡単3Stepで解説

プログラミングスクールの選び方
ギモンさん

・プログラミングスクールに興味あるけど、いっぱいあってよく分からない…
・どうやってスクールを選んだら良いの?
・自分に合わないスクールだったらどうしよう?

世の中にプログラミングスクールは山ほどあるので、自分に合ったスクールを見つけるのも大変ですよね。

だからと言って、数多くのプログラミングスクールを1つ1つ細かく見ていくのはとても非効率。

さらに手間を惜しんでスクール選びに失敗もしたくない…。

そこで大事になるのは自分に合ったスクールをどうやって「絞り込む」か?なんです。

普段はITコンサルとして、

  • IT戦略(何をやって何をやらないか?)
  • システム選定(どのシステムを使うか?)
  • ベンダー選定(どこの取引先にお願いするか?)

など、

「情報を整理して選ぶ」ことを仕事にしている筆者が、プログラミングスクールの選び方を次の3Stepで解説します。

  1. 客観的な基準を作る
  2. 作った基準で絞り込む
  3. 主観的な情報で決める

この中でキーになるのは、「客観的な基準を作る」こと。

基準を作って絞り込むことで、調査の時間を大幅に短縮できます。

とはいえ、
「その基準はどうやって作るの?」
って思いますよね。

そこでこの記事では、基準作りの参考として「失敗しないために見るべきポイント11選」も合わせて解説します。

この記事を読めば自分なりの基準がはっきりして、最小限の手間で自分に合ったスクールを選ぶことができるはず。

ぜひ最後までご覧くださいね。

この記事を書いた人
ぱぱお

<プロフィール>

  • キャリア10年を超える30代ITコンサルタント
  • 東証プライム企業やITベンチャー、総合系外資コンサルを経て2022年に独立
  • 業務改革や業務システムの刷新をはじめ、AI導入を含めた数々のITプロジェクトに参画
Contens

プログラミングスクールの失敗しない効率的な選び方

プログラミングスクールは次の3ステップで絞り込むのがおすすめ。

なるべく時間をかけず自分に合ったスクールを見つけることができますよ。

  1. 客観的な基準を作る
  2. 作った基準でスクールを絞り込む
  3. 最後に主観的な情報で決める

順番に説明していきますね。

STEP1:客観的な基準を作る

まずは「自分に合わない」スクールを削るために、客観的な基準を作りましょう。

ここからは基準となる11個のポイントを解説します。

それぞれのポイントについて、「自分はどれがいいか?」を考えて決めてみてください。

プログラミングスクールを選ぶポイント11選

大事なポイントは次の11個。
数が多いので、なるべく簡潔に説明しますね。

  • 学ぶ目的は?
  • 目指す職種は?
  • 通学形式かオンライン形式か?
  • 自己学習かグループ学習か?
  • 総合型か特化型か?
  • カリキュラムの中でポートフォリオを作れるか?
  • 講師に求めるレベル感は?
  • スクールに求めるサポートレベルは?
  • 有料スクールか無料スクールか?
  • 教育訓練給付制度の対象か?
  • 受講料の返金制度はあるか?
学ぶ目的は?

何事にも目的は大事ですよね。
スクール選びも同様に全てはここから。

目的が決まると、この後のポイントがサクッと決まっていきます。

一般的によくある目的は次の3つですかね。
まずはしっかり時間をかけて目的を整理しましょう。

  • 今の仕事に活かしたい
    (例:今の仕事にAIテクノロジーを活用)
  • さらなるスキルアップ
    (例:WEB領域からAI領域に拡張)
  • 転職や異動でキャリアチェンジ
    (例:未経験からITエンジニアへ)
目指す職種は?

目的がキャリアチェンジの人は何の職種を目指すか決めましょう。

プログラミングスクールに入って目指せる主な職種は次の通り。

WEBエンジニア

Web上で動くサービスやシステムを開発する人。

担当領域として、

  • フロントエンド
    (画面などユーザーが見える部分)
  • バックエンド
    (データの処理や格納などユーザーからは見えない部分)

の2つに分かれるケースが多い。

(サービス、システム例:Google検索やGmail、YouTube、企業の勤怠管理システムなど)

アプリケーションエンジニア

スマホやPCにインストールして動くアプリを開発する人。

インフラエンジニア

企業のIT基盤を設計、構築、維持管理する人。

領域としては、ネットワークやサーバー、データベース、クラウドなどがあります。

ゲームエンジニア

ゲームエンジン(ゲーム制作に使われる開発環境)などゲーム開発固有のスキルでゲームを制作する人。

AIエンジニア

機械学習やディープランニングなどのAIテクノロジーを使って、アプリケーションを開発する人

※既存のアプリケーションに予測や画像認識などのAI要素を組み込んで実装するケースあり

セキュリティエンジニア

外部からの攻撃に対して、会社内のシステムやソフトウェアを守るためにさまざまな対策を打つ人。

通学形式かオンライン形式か?

ここからはより具体的なスクール選びに入っていきます。

通学とオンラインそれぞれのメリット、デメリットは次の通り。

自分に合う方を選びましょう。

形式メリットデメリット
通学・講義時間が固定なので習慣化しやすい

・分からないことをその場で質問できる

・受講生同士の交流が生まれやすい
(グループワークなど)
・オンラインに比べて費用は高額

・開講場所が遠方の場合に通学が困難

・講義中以外は質問できないスクールあり
オンライン・通学に比べて費用は抑えられる

・自分のペースで学習できる

・いつでも質問できる
・学習の進捗を自分で管理する必要あり

・受講生同士の交流が生まれづらい

・講師とのやりとりにオンラインならではのコツがいる
(チャットやビデオ通話など)
通学とオンラインのメリデメ比較
自己学習かグループ学習か?

ここで言うグループ学習は複数の受講生がリアルタイムで交流しながら学習する形式を指します。

通学の場合は基本的にグループ学習になりますね。

そしてオンラインは自己学習のイメージが強いかもしれませんが、実はグループ学習を取り入れているスクールもあります。

ここではオンラインにおける学習スタイルの違いを押さえておきましょう。

動画教材で自習

動画教材を視聴しながら自己学習するスタイルです。

不明点は随時チャットで講師に質問。

チャットの他にビデオ通話で講師に相談や質問できるスクールあり。

マンツーマン指導

あらかじめ都合の良い時間帯を予約して、講師とビデオ通話しながらプログラミングを学習します。

動画教材で自習+チーム学習

知識の習得や演習問題、プログラミング課題など基本的な学習は動画の視聴で進めつつ、定期的な勉強会で他の受講生や講師と交流する形式です。

スクールによっては週に1回のペースで勉強会を開催するなど、受講生に孤独を感じさせないように取り組んでいるスクールもあります。

総合型か特化型か?

スクールには総合型と特化型の2種類があります。

総合型

WEBサービスやスマホアプリ、インフラなど幅広い分野を教えている。

特化型

特定の分野に絞って教えている。

特化型のスクールといえば、最近だと「AIやゲーム領域」ですね。

学びたい分野に特化したスクールがあるのであれば、まずは特化型を中心に検討することをおすすめします。

なぜなら特化した方がリソースを集中させることができるので、教材や講師などサービスの質が上がりやすいからですね。

特にAIやゲーム領域であれば、特化型のスクールをぜひ検討してみてください。

カリキュラムの中でポートフォリオを作れるか?

「ポートフォリオ」という言葉をご存知ですか?

ポートフォリオとは?

自分で作ったアプリやWebサイト、サービスなどの「実績集」のことです。
ポートフォリオは自分のスキルや熱意を企業へアピールする材料になるため、
就職や転職活動を有利に進められるメリットがあります。

実際にアプリをイチから制作すると、分からないことが山ほど湧いてきます。

そこで分からないことを自分で調べたり、講師に質問することでスキルが飛躍的に伸びるんですね。

さらにポートフォリオは転職活動の強力な武器にもなります。

転職を目指す人は特に、カリキュラムにポートフォリオ制作が組み込まれているスクールを選びましょう。

講師に求めるレベル感は?

スクールによって講師のレベル感が分かれています。

スクール育成講師

スクールの教材をはじめスクールの教育を受けた講師

元エンジニア講師

実務経験を持つスクール専属講師

現役エンジニア講師(兼任)

エンジニアとして別企業で働いている講師

各レベルのメリット、デメリットは次の通り。

レベルメリットデメリット
スクール育成講師カリキュラムの内容を細かく理解している実務経験が乏しいので、実践的な事例が弱い
元エンジニア講師実務経験をもとにした実践的な話を聞ける現役に比べて最新事例に乏しい可能性あり
現役エンジニア講師最前線の話など、最新の事例を聞ける兼任なので質問の回答など、レスポンスが悪い可能性あり
講師のレベル感によるメリデメ比較

筆者としては実務経験のある講師がいるスクールがおすすめですね。

やはり実務に活かせる実践的な学びにこそ、お金をかける価値があると考えます。

公式サイトで講師の実務経験をアピールしていないスクールには注意してくださいね。

スクールに求めるサポートレベルは?

サポートレベルは主に次の5通り。

自分の求めるサポートレベルを決めましょう。

通学
  • 質問は講義中のみ
  • 質問は講義中+講義外はチャット
オンライン
  • 質問はチャットのみ
  • 質問はチャット+個別カウンセリング
  • 質問はチャット+個別カウンセリング+勉強会

オンラインの場合、テキストベースのやりとりが不安な人は個別カウンセリングできるスクールを選びましょう。

有料スクールか無料スクールか?

スクールには受講料を払う有料スクールの他に、受講料がかからない無料スクールがあります。

無料になる条件はスクールによりますが、スクールの紹介する企業へ受講生が転職した場合に無料となるケースが多いですね。

スクール側は紹介先の企業から紹介料をもらえるので、「受講料が無料でもビジネスとして成立する」という仕組みです。

無料だからといって怪しいわけではないので、この点はご安心ください。

教育訓練給付制度の対象か?

「教育訓練給付制度」の対象講座であれば、受講料の最大70%(年間上限56万円)が安くなります。

教育訓練給付制度とは

働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。

引用元:厚生労働省 > 教育訓練給付制度
教育訓練給付制度の対象者
初めて教育訓練給付制度を使う人

次の2点を満たすこと

  • 受講開始日までに通算で2年以上雇用保険に加入していること(=2年以上の会社員経験があること)
  • 現在在職中、あるいは離職して1年以内であること
教育訓練給付制度を使ったことがある人

前回受けた講座の開始日から今回受ける講座の開始日までに通算で3年以上雇用保険に加入していること(=制度を使った後の3年間は使えない)

参考:厚生労働省 >教育訓練給付制度

申請から補助金を受け取るまでの流れ
  1. 受講前:開始日の1ヶ月前までにハローワークで申請
  2. 受講中:申請した講座を受ける
  3. 受講後:修了して1ヶ月以内にハローワークで申請(受講費用の50%キャッシュバック)
  4. 受講後:修了して1年以内に雇用保険に加入する=会社員になる(受講費用の20%キャッシュバック)

参考:厚生労働省 >教育訓練給付制度

最新の対象講座は厚生労働省の検索システムで確認できます。

受講料の返金制度はあるか?

スクールによっては受講料の全額返金を保証しているスクールがあります。

ただし、全額返金してもらうためには条件を満たす必要があるため、受講前に返金条件を必ず確認しましょう。

【参考例】全額返金の条件

  • 受講開始後○○日以内
  • 受講開始後、指定の期間内に転職出来なかった場合

STEP2:作った基準で絞り込む

次に作った基準でスクールを絞り込んでいきましょう。
ここでは絞り込む際に注意することを5つ解説します。

  • 転職実績を公表しているか?
  • 紹介先はどんな企業?
  • 無料スクールの受講条件は?
  • 無料スクールに違約金?
  • それって事実?それとも感想?

絞り込む際の注意点

転職実績を公表しているか?

転職を目的にスクールに入る人は転職実績を必ず確認しましょう。

公式サイトに掲載されている場合は、その集計期間や転職した人のスキルレベルはどれくらいなのか。

もともとプログラミング経験のある人が転職できたところで、未経験の人にとっては何の参考にもなりませんよね。

プログラミング未経験の人は未経験者の転職実績があるのかをしっかり確認しましょう。

「転職の実績多数」のように数字が公表されていない場合は、無料説明会などで直接聞いて確認を。

このときに納得のできる回答を得られなかったら、候補から除外するのも1つの手です。

紹介先はどんな企業?

転職サポートで企業を紹介してもらえる場合は、どんな企業を紹介してもらえるのか?

できれば具体的な企業名まで確認しましょう。

少なくともこの辺りは押さえておきたいところです。

  • リモートワークできる会社はあるか?
  • 自社プロダクトを開発している会社はあるか?
  • SES会社(クライアントに開発者を派遣するビジネス)に限定されてないか?
  • 卒業後のスキルレベルでどのような企業に行けるか?
無料スクールの受講条件は?

無料スクールを検討する場合は、受講できる条件を確認しましょう。

よくあるのは20代限定などの年齢制限ですね。

逆に20代の人であれば、無料スクールを使ってなるべく早く現場に入ることをおすすめします。

無料スクールに違約金?

無料スクールの場合は違約金の発生に注意しましょう。

発生条件が自分の意向に反していないか、受講前に必ず確認を。

ここでは参考例として、よくある条件をお伝えします。

  • 講義の出席率
  • 動画の視聴完了率
  • 課題の提出
  • テストの点数
  • 紹介先企業への転職
それって事実?それとも感想?

スクールを決めるうえで口コミなど実際の体験談は確かに重要な情報です。

ただ、これらの主観的な情報に振り回されないように注意しましょう。

例えば、「〇〇スクールの講師は教え方が下手だったのでおすすめできない」という口コミがあったとします。

ここで気を付けたいのは、

「教え方が下手」はその人の感想であり、他の人にとっても分かりにくいのか?という点です。

またホントにその講師が分かりにくかったとしても、他の講師は分かりやすいかもしれません。

口コミなどの主観的な情報は特定のものだけを見るのではなく、複数の情報から全体的な傾向を掴むように意識しましょう。

STEP3:主観的な情報で決める

客観的な基準でスクールを絞り込んだら、主観的な情報で最終決定しましょう。

主観的な情報とは「口コミや実際に説明会へ参加して得た情報」ですね。

特に言語化が難しい「自分とスクールの相性」を確認するために、無料説明会や個別カウンセリングには必ず参加しましょう。

スクールの相性だけは、やはり実際に体験してみないと分かりません。

スタッフ同士の掛け合いや講師の話す様子など、スクールの雰囲気をもとに、気になることが無いか確認しておきましょう。

また、無料でプログラミング体験できるスクールもあるので、申し込む前にできるだけそのスクールに触れてみることをおすすめします。

まとめ

この記事ではプログラミングスクールの効率的な選び方3ステップを解説しました。

  1. 客観的な基準を作る
  2. 作った基準でスクールを絞り込む
  3. 最後に主観的な情報で決める

基準を作るときは11個のポイントをぜひ参考に。

  • 学ぶ目的は?
  • 目指す職種は?
  • 通学形式かオンライン形式か?
  • 自己学習かグループ学習か?
  • 総合型か特化型か?
  • カリキュラムの中でポートフォリオを作れるか?
  • 講師に求めるレベル感は?
  • スクールに求めるサポートレベルは?
  • 有料スクールか無料スクールか?
  • 教育訓練給付制度の対象か?
  • 受講料の返金制度はあるか?

また基準をもとに絞り込む際は次の5点にご注意を。

  • 転職実績を公表しているか?
  • 紹介先はどんな企業?
  • 無料スクールの受講条件は?
  • 無料スクールに違約金?
  • それって事実?それとも感想?

ぜひあなたに合ったプログラミングスクールを見つけてくださいね。

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